海運貿易関連

コンテナ船の燃料油と環境問題について

フヴァール島

コンテナ船の燃料油と減速航海、環境問題

コンテナ船の主機関であるディーゼルエンジンの舶用燃料(バンカー)コストは船社コストの大きな部分を占め、船社経営に大きな影響を与えています。また、環境意識の高まりから排出ガス規制やバラスト水(喫水やトリム(船体の前後方向)の傾きを確保し、本船の復原性と運航効率を向上するために注入する海水)の入排出規制が厳しくなっています。

コンテナ船からバルカー、タンカー、自動車船まであらゆる船種を運航する日本船社の場合は、トン(Metric Ton)当たりのバンカー価格が1ドル変動すると年間で約1億7000万円(2016年値)、船腹量60万TEUで世界トップ10社に入るコンテナ船社では1ドル/MT上昇で年間200万ドル~300万ドル程度のコスト増となり、船舶燃料価格の経営に対する影響度は大きいです。

船社は燃油コストの削減のためにスクリューの改良や、燃料に水を混ぜるエマルジョン化、気象、海象を勘案して最適な運航ルートの選択、高温の排気熱でタービンを発電して、モーターを回して、推進力を補助、さらには帆(セイル)を付けたり、凧あげして、風力まで利用する船舶も現れ、環境問題とからめてあらゆる手段で燃料コストの削減を図っています。

本船の設計段階からの省エネを除くと、定曜日配船を維持するために1隻追加投入しても運航スピードを減速するのが、最も効果があるのです。

減速航海によるバンカーコストの比較

アジア~北欧州航路18000TEU×8隻=1航海56日

25Knotsの場合

18000TEU×9隻=1航海63日

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21Knotsの場合

実質洋上航海日数39日46日
燃料消費量330トン/日214.5トン/日
1航海燃料消費量330トン×39日=12,870トン214.5トン×46日=9,867トン
1航海燃料費用12,870トン×325.5ドル=

418万9,185ドル

9,867トン×5.8航海=

321万7,900ドル

1隻あたりの年間航海数365日÷56日=6.5Voy365日÷63日=5.8Voy
1隻あたりの年間燃料費418万9,185ドル×6。5航海

=2、722万9,700ドル

321万1,708ドル×5.8航海=

1、862万7,900ドル

1ループの年間燃料費2,722万9、700ドル×8=

2億1、783万7600ドル

1,862万7,900ドル×9隻=

1億6,765万1,000ドル

 

結論として、約4ノットの減速航海は、1隻追加投入しても5,018万ドル(約56億)のバンカー費用削減となります。これに追加投入による船舶の用船料を高めの2,117万ドルをコスト増加分として組み入れても、年間で2,900万ドル(約32億円)のコスト削減となる計算です。

*仮に18,000TEU船あたりの用船料が$58000として年間2,117ドルの用船費用が加わったとしても2,900ドル(約32億円)のコスト削減となります。