Dobro Jutro !!
おはようございます
こんばんは。ソムリエのrakiticです。
今日は、らきてぃっちがクロアチアワインのプラバッツ・マリがピンときたように、好きなワインを見つけるための近道として、代表的な12種類のブドウの特徴を紹介していきたいと思います。
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自分の好きな味の傾向と品種の特徴をつなげて覚えることが、その時の気分で、飲みたい味のワインが選びやすくなります。
ワインの風味は香りで8割方決まっているとされていますが、舌の上で感じる味をおろそかにできるわけではないです。先ほどの主要12品種について、各品種別具体的な味わいの特徴産地によって、バラツキもありますが、ざっと酸味とボディの重さを10段階で評価してみます。
もっとも、赤ワインの軽さや重さというのは、アルコールから感じられるボリューム感に加えて、タンニンの量も加味してとらえるべきものです。
酸味とボディで評価してみたいと思いますが、ボディとは?何かと言うと、渋みの強弱ですかね。
また、白ワイン。単純にワインの残糖度だけで、品種の甘みとするというのは、若干違います。発酵を完全に終了させるか、途中で止めるかで、辛口も甘口も造れるからです。
むしろ、収穫時にどれだけ糖度(アルコール度ともいえます)が上がるかにより、品種の特性があらわれますね。最近、ピノとかってあっても、カベルネ並みに重厚なものもあります。
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”赤ワイン”
ピノ・ノワール
香り高く、気品があり、繊細マニアを引き付ける難解さ。
世界各国で栽培される人気者骨格のしっかり長熟型。
酸味:7-10 ボディ:2-5
単純にアルコール度数は14度以上のものもありますが、渋みはそんなにないです。一方で酸味はかなりあります。ただ、ボリューム感が増すほど酸味は下がってしまう傾向にあります。
カベルネ・ソーヴィ二ヨン
世界各国で栽培される人気者、骨格のしっかりした長熟型
酸味:4-8 ボディ:6-10
酸味は比較的高めながら、タンニンが豊富で重厚な味わい。新大陸の温暖な産地で栽培されたワインはアルコールのボリューム感が異なります。特に、オーストラリアなど。
グルナッシュ
スペイン生まれ、フランス育ちボリュームたっぷり
酸味:2-3 ボディ:5-8
スペイン生まれだけあって、アルコール度数はかなり高くなり、ボリューム感の大きいワインですが、渋みはあまりなく、酸味もない。南フランスでは甘口ワインの原料となります。
メルロー
ふくよかでタンニンやわらか、なめらかな飲み心地が持ち味
酸味:2-3 ボディ:5-8
酸味はおとなしく、味わいまろやか。タンニンは十分にあっても、内包されているというか、渋さはあまり感じないです。
サンジョベーゼ
ところ変われば、名も変わる酸味豊かなイタリア代表ワイン
酸味:6-8 ボディ:3-7
温暖な気候のもとで栽培されても酸味が残る品種。軽さ、重さの点ではキャンティのような軽いものからブルネッロデモンタルチーのみたいな重厚なものもあります。
シラー
世界各地で人気上昇、パワフルでスパイシーな赤ブドウ
酸味:2-5 ボディ:7-10
タンニンの量、潜在的なアルコールの度数では、カベルネと互角。酸味のの感じられ方が異なります。ローヌなどだとプラムのようなきれいな酸を感じます。もどりっちもこの品種は好物です!!
”白ワイン”
シャルドネ
産地で醸造方で表情を変える世界を制覇した白のアイドル
酸味:3-7 ボディ:4-8
広範囲で栽培されているため、味わいは幅広いです。フランスのシャブリなんかは酸味がありますが、オーストラリアなどは重くて、酸味も少なく、すぐに酔っぱらってしまいます。
ソーヴィ二ヨン・ブラン
猫のオシッコとも表現される特徴的な香りとさわやかさ
酸味:7-8 ボディ:4-6
酸味は比較的、高く、軽いワインが多いが、カリフォルニアは別、シャルドネくらいの3割増しのボディを感じるものもあります。
リースリング
繊細な香りと上品な酸味この上なく高貴なドイツ代表ワイン
酸味:8-10 ボディ:1-4
もどりっちの一番好きな白ブドウ品種、クロアチアのグラシェヴィーナの元祖ですが、ドイツのものは緯度が高いせいかあくまで繊細で上品です。重厚という言葉が似合わないブドウです。酸味は総じて高いですが、甘さについては、オーストラリアの極辛口から、ドイツの貴腐ワインまで、幅広いです。
セミヨン
貴腐ワインのスーパースター、たっぷりとしてボディが特徴
酸味:2-4 ボディ:6-9
これも初めて飲んだのが、ソムリエ試験の2次で、貴腐ワインっぽい感じで、かなり衝撃を受けました。消去法でティスティングが正解しましたが、今、書いててもあのなんだこれ!?というボリューム感が蘇ります。早摘みしてしまえば、酸味もありますが、ソーテルヌのような極貴腐ワインの原料です。
マスカット(ミュスカ)
誰も知ってるブドウの香り、甘口ワインは食前の最適
酸味:1-3 ボディ:5
酸味は低く、ボリュームは中程度、天然甘口ワインの中には、アルコール度数の高いものもありますが、辛口ワインは少数。
シュナンブラン
安ワインから高級甘口まで、さまざまスタイルに変幻
酸味:4-7 ボディ:2-4
貴腐ワインなどの原料に使われても、重々しくならないぶどうです。
さらにより特徴をブドウにフォーカスしてマニアックにいきたいと思います。
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赤品種
奥深く、個性豊かな赤品種。ブドウそのものが持つ個性に加え育った風土で味わいが変わります!
Cabernet Sauvignon
メルローとともに、世界で最も栽培面積の広い赤ワイン用品種のひとつ。フランスのボルドー地方がその起源とされています。カベルネ・フランをソーヴィ二ヨン・ブランの交配品種とみなされています。小粒で果皮の厚い実なので、骨格のしっかりした長期熟成型ワインになる。若いうちは渋みが強く感じられることもあります。温暖で乾燥した気候と水はけのよい土壌を好む品種ですが、比較的適応性が高く、ボルドー以外でも世界各地において栽培されています。
ボルドーではほとんどのワインが、ソフトなメルローなど他の品種とブレンドされるが、米国やチリでは、単一品種名が表記されたヴァラエタルワインとして醸造されることが多いです。
☆代表的な地域
a.ボルドーのメドック、グラーブ
b.カリフォルニアのナパ
c.イタリアのポルゲリ
d.オーストラリアのクワナラ
e.チリのマイポ・ヴァレー
香りの特徴、自然界イメージ
カシス、たばこ、ビターチョコ、甘草、ブラックベリー
Merlot
ボルドー産のブドウ品種です。カベルネソーヴィニヨンと比べると1週間以上成育が早く、小鳥のツグミ(フランス語でメルル)が真っ先もついばむことからこの名前が付いたとされる。成育が早い半面、熟期を迎えると急激に酸が減少するため、ある程度涼しい気候がほうが育てやすく、冷たい粘土質の土壌を好む傾向にあります。なので、ボルドーでも栽培されています。涼しい、サンテミリオンとかポムロールなど。カベルネと比べるとまあ、やわらか、ふくよか、まるいです。湿潤な気候でも比較的うまく育ち、実は日本の長野県でも栽培されています。
☆代表的な地域
a.ボルドーの右岸
b.北イタリアのフリウリ
c.カリフォルニアのカーネロス
d.チリのぺウモ
e.日本の長野県
香りの特徴、自然界イメージ
ブラックチェリー、ブルーベリー、なめし皮、黒トリュフ
Syrah
力強さにかけては、前回ざっと確認したとおり、カベルネ・ソーヴィ二ヨンと双璧をなしています。
メインはフランスのローヌで、ブレンドしない単一でワインが造られています。色が深くスパイシーで、構成のしっかりした長期熟成タイプが多い。
もう一つの名高い産地は、この品種を、”シラーズ”と呼ぶ、オーストラリア。気候の違いやオーク樽の差もあり、ローヌとオーストラリアでは、香りが異なります。オーストラリアのシラーズはアルコールの高い、ボリュームたっぷりなものが多い。
この二大産地からわかるとおり、温暖で乾燥した気候を好み、雨をとても嫌う。世界的にシラーの適地は広く、近年、急激に栽培面積が増えています。
☆代表的地域
a.フランスのローヌ
b.クロアチアのブラチ島
c.アルゼンチンのメンドーサ
d.オーストラリア各地
e.南アフリカのステレンボッシュ
f.カリフォルニアのパソ・ロブレス
香りの特徴、自然界イメージ
プラム、すみれ、ジビエ、スパイス、なめし皮
Pinot Noir
カベルネ・ソーヴィ二ヨンを人気を二分する、フランス・ブルゴーニュ地方原産の赤ワイン用品種。
ただし、この品種は病弱なので、冷涼な気候を好みので、栽培面積はそれほど、広くないです。他の品種とブレンドされることは稀で、原則として単一品種により醸造される。色合いは比較的淡く、香り豊か。酸味がきれいで渋みの少ないワインが出来上がります。単一品種なだけに、土壌や気候の小さな違いもワインに大きく影響するので、その違いが面白いです。個人的にも大味でないとことが好きです。栽培適地が限られている上に丁寧な醸造が強いられるため大量生産が難しい。残念ながら1000円未満では買えません。
クワガタだとミヤマクワガタみたいな感じ?
☆代表的地域
a.フランスのブルゴーニュ
b.ニュージーランドのマーティンボロ
c.ドイツのバーデン
d.米国がオレゴン州
e.オーストラリアのヴィクトリア州
香りの特徴、自然界イメージ
プラム、すみれ、ジビエ、スパイス、なめし皮
Grenacha
本来「ガルナッチャ」と呼ばれるスペイン原産の赤ワインの赤ワイン用品種でした。
15年前は赤ワイン用として世界でも最も栽培面積の大きな面積の大きな品種だったが、減反が進み、現在の3位まで後退している。
もともと、多様性で品種で薄ぺらい日常品種を大量に生む一方で、収穫を抑制するれば、果実未が凝縮してグラマラスなワインに仕上がる。シラー同様、温暖で乾燥した気候を好む。単一品種で醸造されてことも少なくはないが、フランスならシラー、スペインならテンプラなどの品種とブレンドされることが多いです。
a.スペインのナバラ
b.スペインのプリオラ-ト
c.スペインのリオハ
d.南フランス、ローヌ
e.オーストラリアの南オーストラリア
香りの特徴、自然界イメージ
プルーン、レーズン、ブラックオリーブ、ローズマリー、ジビエ?
Sangiovese
イタリアを代表する赤ワイン用品種として、一部の北イタリアとシチリア島をのぞく全域で栽培されています。サンジョヴェーゼはトスカーナ原産と考えられているが、フランスのコルシカ島でも栽培されています。
☆代表的地域
a.イタリアのトスカーナ州
b.イタリアのエミリア・ロマーニャ
c.フランスのコルシカ島
d.アルゼンチンのメンドーサ
e.カリフォルニアの一部
香りの特徴、自然界イメージ
ラズベリー、ブラックオリーブ、ブラックチェリー
白品種
一般的なイメージ以上に、バリエーションがあります。
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Chardonnay
世界中あらゆるワインの生産国で栽培されています。
ブドウの気候に対する適応能力が高く、冷涼なフランスのシャンパーニュ地方でも、温暖なオーストラリアでも栽培が可能。品種固有の香りは実は乏しいと思っているのですが、産地や醸造法によって、フレーバーが大きく変わりますね。冷涼な地域では、ライム、青りんご、温暖な地域ではパイナップルやトロピカルフルーツのような感じになります。また、オーク樽を用いた熟成が相性がよくナッツやバターのようなフレーバーが加味されます。
個人的にはイスラエルワインのYARDENシリーズが特徴を知るのにおススメですね。
早熟なので、気候が温暖過ぎると酸味が抜けて、輪郭のないワインになるので、栽培はNEW WORLDでも冷涼な地域の方が秀逸なものになります。
☆代表的な産地
1.フランスのブルゴーニュ
2.カリフォルニアのソノマ コースト
3.チリのカサブランカヴァレー
4.日本の長野!!
香りの特徴、自然界イメージ
洋ナシ、青リンゴ、パイナップル、バター、ヘーゼルナッツ、パパイヤ、マンゴー
Sauvignon Blanc
特徴的な香りをもつ白ワイン用の品種。
青い草、カシスの芽、グレープフルーツ、パッションフルーツの他、その香りは猫のオシッコと表現されることもあります。なんか、飲む気なくなってしまいそうですが、もどりっちは個性があって好きなんですね………
だいたい、ソムリエ試験ではフランスのロワールを覚えます。軽いタイプですね。それとは対極に同じフランスのボルドー地方では、オーク樽で熟成させる、本格的に厚みがあるタイプもあります。NEW WORLD系もやはり、どちらかを継いでいることが多いです。
☆代表的な産地
1.フランスのロワール地方
2.フランスのボルドー
3.ニュージーランドのマールボロ
4.イタリアのフリウーリ
5.チリ レイダヴァレー
香りの特徴、自然界イメージ
グレープフルーツ、青い草、パッションフルーツ、マンゴー、猫のオシッコ、獅子唐
Riesling
ドイツを代表する白ワイン用品種。食中向きの辛口からデザート用の極甘口まで幅広くあります。
香りは白い花のような感じです。また、余韻にありがちな言葉ですが、上品な酸味が広がります。
でも、本当にその通りだと思います。ドイツの極上品はアルコール度数が低めであるにもかかわらず、長期熟成に耐えうる。ドイツは甘口ワインのイメージが強いですが、ここ15年でかなり変わってきています。消費者志向のためでしょうが、中辛くらいが主流です。リースリングで忘れられないのが、オーストラリア。ドイツ系の移民が多い、南では、クレアヴァレーやエデンヴァレー、有名なので、試験でも覚えると思いますが、傑作が生まれています。
☆代表的な産地
1.ドイツのモーゼル
2.ドイツのラインガウ
3.フランスのアルザス
4.南オーストラリア
5.オーストリアのヴァッハウ
香りの特徴、自然界イメージ
白桃、白い花、アプリコット、灯油、ライム
Semillon
フランス南西部において、甘口ワインを生み出すのに重要な役割を果たしています。ソーテルヌやバルザックだと特殊な気候なので、ブドウが貴腐化(特殊な菌の作用です)し、リッチなデザートワインになります。ボルドーでは辛口もあります。ソーヴィ二ヨン・ブランとブレンドされることが多く、グラスをみるとその粘着性あるテクスチャーがわかります。単一品種で醸造されることは稀ですが、オーストラリアのハンターヴァレーのセミヨンが有名ですよ。
☆代表的な産地
1.ボルドーの甘口白
2.ボルドーの辛口白
3.オーストラリアのハンターヴァレー
4.南西フランスのべルジュラック
5.アルゼンチン
香りの特徴、自然界イメージ
はちみつ、マーマレード、黄桃、アプリコット、羊脂?
Muscat
ミュスカ(マスカット)は日本でもご存じの通り、食用のブドウとしても有名です。イタリアでは、モスカートと呼ばれています。名前が示す通り、ムスクの香りがします。
特に、甘口ワインで試験でも覚えることがあると思います。イタリアのアスティ・スプマンテのように、軽い発泡酒や、甘口もあります。アルザスでは、辛口が主流です。
☆代表的な産地
1.フランスの地中海
2.フランスのアルザス
3.イタリアのピエモンテ
4.ギリシャのサモス島
香りの特徴、自然界イメージ
ジャスミン、白コショウ、メロン、アプリコット、ムスク
Chenin Blanc
南アフリカなどの新世界で、大量に栽培されています。
よくスーパーでも南アフリカのシュナン・ブランは見かけると思います。フランスのロワール地方では、50年もの熟成が可能な上質の甘口ワインが栽培されています。ただし、新世界でも一部で質の高い、ヴァラエタルワインが造られ、ロワールに至っては辛口やほんのり甘口まで幅広いです。以前、南アフリカでは「スティーン」と呼ばれていたが、現在は、高級ヴァラエタルワインとしてシュナン・ブランとなっています。ロワール地方では、酸味と蜂蜜のかおりのするバランスのいいものがあります。
☆代表的な産地
1.フランスのロワール
2.南アフリカ
3.カリフォルニアのセントラルヴァレー
4.ニュージーランド
5.オーストラリア
香りの特徴、自然界イメージ
かりん、はちみつレモン、キャンディ、わら?
こんなところです。是非、試験の参考にして下さい。
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次回は初心に帰って、”ワインの始まり”についてです。