こんばんは。ソムリエのらきてぃっちです。
今日は、クロアチアをひしひし感じる10年前は幻のワインであったポシップの最上級クラスのワインを試すことができたので、紹介させて頂きます。
先に、余談で、今日は仕事で、
EURO2016クロアチアのモドリッチのアウェーのユニフォームを着ていったところ、横浜ベイスターズファンと間違われて、声をかけられてしまいました
確かに、言われてみると似ていますね。
皆、「TSUTSUGOH」とか書いてあるのに、思いっきり「MODRIC」って書いてありますが、意外と違和感ないみたいですね。
モドリッチ、ベイスターズにもほしいですね。クロアチアのアドリア海と横浜のマリンなイメージのユニフォームは共通点があるのかもしれないですね。
是非これを着て、ベイスターズの観戦を試してみたいと思います。
Krajančić sur lie
(クラヤンチッチ・ポシップ、シュールリー)
このワインは日本では、販売されていないのですが、大変、光栄なことに御縁から頂くことができました。ボトルを見た時は感激してしまいました。
”クラヤンチッチ”という名前はワイン生産者のクラヤンチッチ氏からきているそうで、ポシップはマルコポーロ伝説で有名なクロアチアのコルチュラ島のワインでしたね。
コルチュラ等のワイン造りの誇りともいえるこの”ポシップ”がクロアチア国外でも名言を得るに足るようなワインをリリースしていくなら、このクラヤンチッチさんのポシップが確実なのではないかと思わせる変化のあるワインでしたよ。
ポシップに現代のぶどう酒技術を組み合わせることで、洗練されたインターナショナルスタイルのワインを生み出しています。地元の島の人からは今までの伝統を軽視しているなんて、声もあるらしいですが、 Krajanić氏は創造的破壊っていうんでしょうか、一つのイノベーションだとおっしゃっています。
ワインにそんなに詳しくなくとも、このワインの南アドリア海の島の暖かさと香りをイメージさせてくれますが、このワイン”Pošip”に新しい可能性を教えてくれました。
ポシップ・シュールリーPošip sur lieは実際にはたったの3,500本という少量生産で、美味しさの秘密は熟成とシュール・リーにもありそうだなあ。
余談、Sur Lie(シュール・リー)といえば
フランス・ロワールのミュスカデが有名です。これは、試験でもすぐ覚えましたね。
日本語で直訳すると澱の上という意味なのですが、その名の通りワインを澱の上で数ヶ月おいておく製法です。
通常ワインは発酵終了後に沈澱した酵母の澱などを取り除くのですが、シュール・リー製法では数ヶ月間ワインと澱をそのままおいておき、酵母が自己消化してアミノ酸に変化し、ワインに独特の深みを与えてくれます。
Krajančić sur lieテイスティングコメント
話し戻りまして、ポシップ最初は低めの温度で抜栓したので、質感が堅い感じがしましたが、このワインステンレスではなく、細かい有機物をたくさん含んだオーク樽熟成でおこわれているそうで、温度があがってくると急に、重厚感、ジューシーさ、クリーミーさが出てきました!いやあ、よく知っていたら、初めから常温でいくべきでしたね。
色
色は鮮やかな黄金色で(ZLATAN)、清澄度良好でテリ、ツヤともにあり、健全。粘性もかなりある。
香り
最初:白い花、柑橘類
温度上昇:トロピカルフルーツ、ココナッツ、ドライアプリコット、樹脂、アンダーブラッシュ、ハーブ、熟したマルメロ、蜂蜜
味わい:
酸はフレッシュだが穏やか。アタックもそこそこ、温度上昇後、中盤から樽からの甘いニュアンスと新鮮な果実味が広がり、アルコールも感じるが、余韻がたなびくように続く。アフターに柑橘類を思わせる苦みを感じます。口当たりがよく、滑らかで、オイリーで、しなやか。フィニッシュも長く楽しめます。
1本目で正解でしたね!知り合いのクロアチア人に是非、輸入をすすめたい1本でしたが、なんせこの生産量ですから。
クロアチア白ワインの未来を探る”ポシップ”
まさに、独立したこのクロアチアの伝統だけを守るだけでなく、未来の探ろうとする気概の感じる1本でした。でも、未来だけ、実験だけというわけでなく、クロアチア料理のカンパチのカルパッチョと一緒に食べたところ、熟成樽のミルキーが上昇!
やっぱり、地元で食べる料理に地元のワインこの鉄則だけは、揺るがないところも示してくれました。また、色々なポシップを試してみたいですね!