「いつも、いつも同じ物語…」クロアチア代表ウェールズ戦は悲劇?

コバチッチ

こんばんは。ソムリエのらきてぃっちです。

13日のウェールズ戦、EURO2020予選でクロアチアは敵地でウェールズと対戦。開始9分にニコラ・ヴラシッチのゴールで先制したクロアチアだが、なかなか追加点を奪えず。すると、前半終了間際にギャレス・ベイルに同点ゴールを許し、このまま1-1のドローに。

色々な報道、日本だと結構、クロアチアに勝ち切れなかったウェールズなんて、記事もありますが、クロアチアメディアは結構、辛辣に”何故、いつも同じ悲劇を繰り返す”?なんて感じです。実際、連戦で2戦目がアウェーって結構、厳しいと思いますけどね。

クロアチア代表のズラトコ・ダリッチ監督は、敵地で十分な結果が得られない現状にがっかり。

グループ首位をキープするクロアチアだが、3月のハンガリー戦で敗れて9月のアゼルバイジャン戦ではドローに終わるなど、敵地での4戦で1勝2分け1敗と苦戦する状況が続く。これを受け、試合後にダリッチ監督は「ハンガリー、アゼルバイジャンとの試合と似たような結果になってしまった」と嘆いています。

クロアチア代表は波が激しいですから、創意工夫と完璧さの見せつけたかと思いきや、安定的に繰り返すことができず、喝を浴びまた、振り出しに戻ったような気分になってしまうんですね。

嘆くほどではありませんが、ダリッチ監督が言っているようにほんの1か月前、スロバキアとアゼルバイジャンについてはほぼ同一のケースがありました。スロバキア4-0の勝利とモドリッチの誕生日を祝ったとおもいきや、アゼルバイジャンには引き分け。今度も同じストーリー。ハンガリーに3-0だったのに、ウェールズでは思うようなサッカーができず…

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あるべきクロアチア代表の姿

ハンガリーとの試合はウェールズとの悪夢??とは異なり、新たな自信、ユーロへの出場に対する希望、コンサートのような試合。クロアチア代表のユーロ出場へのストーリー全体が明確な戦略を持ち、すべてがALL RIGHTという感じでした。

ズラトコ・ダリッチは、ユーロ予選ハンガリー戦に対して、システムを、ワールドカップで使用したシステムに戻しました。モドリッチ、ラキティッチ、ブロゾビッチが並んでおり、かなり高い位置から当たってきました。戦術的にハンガリーはほとんど対応できず、早い段階でゴールに割られるに至りました。ハンガリー代表が失敗したのはクロアチア代表を中盤で抑えようとしていため、押し返された時もあまり、クロアチアは自陣までもっていかれることはありませんでしたし、できなかったため、ワイドに広がったハンガリー代表はあっさりモドリッチに抜けられ先制されました。モドリッチ、ラキティッチ、ブロゾビッチに完璧にコントロールされました。

ブルーノ・ペトコビッチはハンガリーに対して大きな脅威となりました。日本代表の岡崎のようにバックラインに常にプレス。常にペトコビッチにマークされていました。解決はロングボールを蹴るか、押すくらいで、ワールドカップのアルゼンチン戦のようにDFを徹底的に攻め立てたのが、功を奏しました。これがクロアチアのあるべき姿です。

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ヴルサリコとモドリッチ不在時が問題

ハンガリー戦でみせた弱点としては、イエドヴァイとバリシッチです。戦術の問題もあるかもしれませんが、サイドバックとしては引きすぎで、ゲームへの貢献の欠如しすぎとクロアチアメディアには批判されています。二人は試合中に中央突破したのは、2回くらいで、ダリッチの指示もあったでしょうが、攻撃参加にはあまり能力が高くないということかもしれません。

今日のサッカーでは、バックが創造において非常に重要な役割を果たしており、彼らに前向きな動きがないため、クロアチアでは常に2人の選手が少なくなっています。したがって、ヴルサリコに期待するしかない状況もしくは、システムを3-5-2に変更して、ブレカロをウイングバックで使う手もあります。これ、ロシアワールドカップで日本が試していましたね。

バリシッチとイエドヴァイはレビッチ、ぺリシッチとの相互関係が2試合ともよくなかったです。コミュニケーションの欠如、創造性の欠如、守備に重点というのもあるかもしれませんが、いずれにせよベストなフォーメーションではない気がします。

しかし、実際には解決できない問題が1つありまして、モドリッチです。ルカ・モドリッチのないクロアチアは、平凡なチームであり、アイデアも、戦術も、リズムもかなり悪くなります。

クロアチアのサッカーは、モドリッチが防御と攻撃の両方に関わることで発揮されます。まさに心臓ですね。

 

コバチッチがブロゾビッチの穴を埋められず

ウェールズ戦では、前半はそれほど悪く見えませんでしたが、後半から問題は明らかでした。ブロゾビッチの不在です。

コバチッチには期待していますし、幸運を祈りますが、ボールロスとが多く、最終的にボールは奪われ、攻撃がされていました。

コバチッチ

ハンガリーに対して、ブロゾビッチは守備的なミッドフィールダー、すばらしいレジスタ能力を発揮していましたが、コバチッチはやっぱりもう少し前の方がいいですね。ブレカロが一番、脅威になっていました。ぺリシッチも前線であまりいい活躍ができずじまいでした。

モドリッチはディフェンスを助けなければならなかったので、かなり低い位置まで戻っていました。その結果多くのカードとファウルがありました。集中力はかなりなかったようです。

2006年ワールドカップのクロアチアとオーストラリア戦のような荒れた試合というか、まあ、ほんとにラグビーのような迫力はありましたが、自信を失わずに最終節のリエカ戦では決めてほしいですね・