海運貿易関連

NACCSのACL業務とは?

船荷証券

こんにちは。海事代理士のらきてぃっちです。

今回は貿易用語の”ACL”についてです。ACLという言葉を聞いて、貿易の言葉だと思う方はほぼ、業界の方しかいないと思います。通常の方はサッカーのAsia Champions LeagueでACLという言葉を知っているくらいかと思います。

ACLはNACCSのプログラムの1つ

ACLの意味は本来、アクセス制御(アクセスせいぎょ)

Access Control List対象へのアクセスを制御すること、また制御する仕組みが語源となっています。

すなわち、対象(部屋・スマートフォンなど)へのアクセス(出入り・利用など)を制御する(鍵の持ち主のみ入室できる、スマホの持ち主のみ利用できる)仕組みである。

NACCSでいうACL業務(船籍確認事項登録情報)とは海貨業者、通関業者などが船会社(または船舶代理店)、あるいはNVOCCに船荷証券(B/L)の作成に必要なドックレシート(D/R)の情報をNACCSを通じて送信する業務をいいます。

輸出貨物の船積みにかかわる情報の流れは、荷主(荷送り人)が貨物の詳細を記載したシッピングインストラクション(船積み依頼書、SI)を海貨業者(通関業者)に流して、船積みまでの作業と手続きを委託します。海貨業者はこれをもとにB/L作成の基になる書類であるD/Rを作成して、運送人である船会社(あるいは代理店)、NVOCCに送信します。

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船会社(船舶代理店)やNVOCCはこれをもとにB/Lを作成して、荷主に発行します。D/RはファックスやE-メールを利用して送られ、船会社によってはウェブ上で必要事項を入力することでD/R情報を入手しているが、ACLではこれらの作業をNACCSを通じて処理し、業務の合理化を図っています。

NACCSを利用することによって、送信側の海貨業者(あるいは通関業者)には送信済みの情報を利用することによって入力作業が省力化でき、送信先ごとの指定フォームではなく、ACLの共通フォーマットで送信するので、業務が標準化して、さらにコンテナヤードにD/Rを持ち込む必要がなくなります。

D/Rをコンテナヤードに持ち込むのが、10年くらい前まで主流であったことを考えるとずいぶんアナログな業界なんだなとも思ってしまいますが。

一方で、受信側の船社(あるいは船舶代理店)やNVOCCにとっても、不鮮明なファックスが原因での入力ミスがなくなり、受信情報の2次利用でタイプミスを避けることができ、省エネ化も可能となるなどメリットもあります。

ACLを利用したB/L作成のEDI化率は名古屋地区が最も高く、次いで関東、関西の順と港によって異なりますが、2018年で85%と10年ほどでだいぶ定着してきました。

NVOCCによるACLの利用は17年の時点では6社にとどまっており、ACLの機能や運用方法にまだ、改善するべき点があるという声も多いようです。

国際フレイトフォワーダーズ協会(JIFFA)ではNVOCCの実務とACLの機能を検証することで課題を抽出して、NACCSに要望を出し、講習会を開いて利用拡大を狙っています。